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図12 特定出産年の女性の年齢別子どものいない割合

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出所:SCB 1995:2.3 p.18

 

もの割合が増え、1994年では52%の子どもが未(非)婚の母親を持つものである(初子の場合64%)。しかし、最近の傾向としてわずかではあるが、婚姻関係にある両親のもとに生まれる子どもの割合が増えていることが指摘される。事実婚が減少しているのか伝統的な考え方が復帰しつつあるのかを断定するには性急すぎるにしても、1989年の寡婦年金の改正による一時的な結婚ブームが若い世代にもある程度影響を与えたことが推測される(SCB 1995:2.3)。
非婚姻(事実婚)家族の増加にもかかわらず、第一子が生まれるにあたって、あるいは生まれることによって結婚するのが現在も一般的である。反面、家族解消(離婚)率も増え、1964年生まれの母親をもつ第一子の4人に1人が親の離婚を経験している。したがって、最初のカップル形成における子どもの誕生も減少してきていることが指摘される。
女性が25歳以前に初子出産する割合は減少したものの、離婚家庭に育ったり、兄弟の多い家庭に育った人たちの間では若年出産が比較的多い(SCB 1995:2.3)。また、教育水準の高い女性ほど初子出産が高齢化している。しかし、出産年齢の高齢化の理由を明確にするのは難しいことが指摘される(SCB 1995:2,3)。出産年齢の高齢化は先進国に共通の現象であり、その説明として引き合いに出されるのが教育の高等化と労働市場での地位の確立に費やす時間の増加である。スウェーデン

 

 

 

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